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【フィリピン】日比若者議会(4日目)

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四日目は、若者議会でした。プールも併設されている施設で、丸一日フィリピンの若者と様々な意見を共有し合いました。全体をフィリピン人と日本人をミックスにし、三チームに分けて活動しました。

最初のアクティビティでは、自分の手形を型取り、指一本ずつ、親指に、自分を幸せにすること(人、もの)、人差し指に、自分を悲しませること(人、もの)、中指に、一番幸せを感じた瞬間、薬指に、一番辛かった瞬間、小指に自分の将来の夢、最後に手の平に他者に対する夢についてそれぞれ書き、それらを共有し合いました。ここで気づき、感じたことは、自分を幸せにすることや悲しませることは国や文化、暮らし方の違うフィリピン人、日本人共に似た回答をしたことでした。しかし、似た回答でもその回答の背景や意味の重さには、フィリピン人と日本人で異なるものがありました。また、他人に対する夢という普段聞きなれない、なかなか考えることのないお題に一瞬困惑しましたが、フィリピンの子供たちは、何の躊躇いもなくペンを進めていました。彼らの回答には常に自分だけでなく、自分と同じように苦しんでいる誰かを救いたいという思いが常にいました。

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お昼ご飯を一緒に食べた後、チームごとにどんな意見がでたか、それを聞いて何を感じたか、全体で共有しました。

最後のアクティビティは、フィリピン人と日本人で別れ、それぞれの国が抱える社会問題について、教育、仕事、子ども、健康の、大きく四分野に分けてそれぞれ発表し合いました。「仕事」一つをとっても、私たち日本人は、日本の職場環境や仕事そのものに関わる男女格差など、将来、私たちが社会人として日本社会で生きていく上での懸念を発表する一方、私たちより小さいフィリピンの子どもたちは既に働いている中で、自分が働く環境について述べており、そこでも児童労働の厳しさにショックを受けました。教育に関しては、無償の義務教育を受けることができていない子どもたちが、家族を経済的に支えるために働かなくてはならないことやそもそも教育の重要性を親子で理解しづらい環境にあることから貧困の世代間連鎖の深刻さを実感しました。

執筆者:りんこ

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